メルボルンのシェアハウス

わたしたちのシェアハウスの周りには、ビーチや大きなショッピングモールはないが、メルボルンの街を穏やかに流れるヤラ川があり、古い教会とその庭を敷地にした公会堂があり、いつかのフレンドリーなコーヒーショップと、小さなホテルの一階にぎやかなパブがある。

ハウスにはいつでもコーヒーを作れるエスプレッソマシンがあり、ラウンジには快適なソファがあり、ハウスメイトが集めた興味深い本がいくつも積まれている。裏庭はハウスメイトが植えた植物やハーブ、花であふれ、庭木には小鳥たちが訪れる。たまにハウスメイトが預かるのでゴールデンレトリバーもやってくる。芝生にブランケットを敷き日光浴をするのが気持ちいい。　

私はこのシェアハウスに、二人のハウスメイトと暮らしている。

一人目はアッシュ。彼は環境保護業界で働くメルボリアンで、自然と植物をこよなく愛し、ハウスにいるときはたいていテラスでリモートワークをしているか、裏庭で植物の世話をしたり、芝生に寝転がって日光浴をしている。彼のパートナーであるキャットがアジアに旅行中のため、私は彼女の部屋を一時的に又借りしている。このキャットもエネルギッシュでチャーミングなフレンチガールなのだが、彼女が旅立つ前に少し会ったきりだ。アッシュは熱心なコーヒー愛好家でもあり、キッチンにあるエスプレッソマシーンとグラインダーその他一式のカフェグッズは彼のものだ。かつて学生の頃はバリスタとして働いていたこともあるらしく、かなりのこだわりを見せている。コーヒーについて語りだすと目がギラつくので少し怖い。たまに知り合いの犬を預かってくるので私はそのゴールデンレトリーバーとソファで本を読む。

もう一人はサム。彼はシティ中心部にあるメルボルンのアイコン的存在の一つであるビジュアルアートミュージアムACMIで働くエンジニアで、音楽を愛し、コンピュータゲームとドイツ語学習に熱心だ。彼もアッシュと同様メルボルンで生まれ育ち、社交的で平日の夜でも飲んだり映画を観たり何かしら出かけている。機会がある食べに私も誘ってくれるため、サムのお陰で私も様々なイベントに出かけたり、友達を作ることができている。特にハウスによく遊びに来るサムの友達や妹二人とはとくに

気のいいオージーよろしく、私がオーストラリアのクリスマスを体験できるようにと、実家でのファミリークリスマスランチに私

彼の妹二人や友達がよくハウスに

社交的で平日の夜も友達の飲みに行ったり映画を見に行ったりしている。